◆なぜホームランは打つべきでないのか?
内角高め…多くの打者にとって、絶好の「甘い球」です。
体を若干起こし気味にし、すうっとバットを振れば自然にホームランになる。
そんな「内角高め」の魅力的な事業は、意外と起業を目指すみなさま方の身近に転がっているかもしれません。
ちょっと頑張っただけで、一気に収益を確保できるような…
ただし、ちょっと待ってください。
実は、「ホームラン」を打つと、後に失敗するリスクが高くなるのです。
なぜか?
もし、バットを思いっきり振りきって、たまたま「場外ホームラン」を打てたとしましょう。
さあ大変、あなたは一躍ホリエモン顔負けの人気者になり、多くのメディアからの取材が舞い込みます。
スターとして取り上げられ、自伝的な映画だって作られるかもしれません。
ここまでは良いのです。怖いのはここから。
一度メディアに持ちあげれられると、期待も大きくなるのです。
あなたはちょっとしたスランプに陥ったり、少し怪我をしただけで、「期待通りの働きがない」として球団を首になるかもしれないのです。
具体的な例示は出来ませんが、過度な評判やメンツに潰された企業の例は枚挙に暇がありません。
だから、メディアなどで芸能人のように扱われている「起業すぐで伸びてきている会社」の経営者は、おおかた失敗してしまうのです。
◆小さく始めたほうが成功するワケ
長寿企業をつくるのには、「シングルヒットを打ち続ける」ことが何よりも重要です。
一気に隆盛して一気に廃れるのが「ブーム」。
継続的な事業に必要なのは「ブーム」ではなく「継続的な支持」です。
事業とは「いかにして、ブームを避けつつ支持を増やすか」 なのです。
つまり、「内角高め」を3遊間に運べるか、というお話。
まずは一塁に出塁する、もしくは手堅くランナーをホームに返すのです。
うまく「一塁に出塁し」、「ランナーを返す」ベンチャー企業の例として、Evernoteという会社を見てみましょう。
Evernoteは半永久的なクラウド型の記録サービスです。
バイラル効果を狙わず、アップデートを小出しに抑え、無料ユーザを中心にコツコツ利用者を増やして行きました。
とにかくシングルヒットを重ねて、3年で無料会員数ふくめて2000万人という恐るべき数字を叩きだすことができたのです。
そのうちの75万人が有料ユーザー。
彼らに支払ってもらう金は、年額でたったの45ドル。
一人から取る額は少なくても、Evernoteは年間1800万ドルの収益が保証されているわけです。
Evernoteの例にあるように、事業は「小さくはじめて大きく育てる」というのが失敗しない鉄則です。
まずは1塁に出ることを狙ってみましょう。
打席やベンチにいる時とはまた違った景色が広がるはずです。
このサイトを管理している「WEBマーケティング総合研究所」も、「小さくはじめて大きく育てる」という考えのもと、成長してきました。
Sohoの狭いオフィスからはじまり、10年かけてようやく50人弱の社員を抱える企業になりました。
いまや弊社のメインサービス「ブログdeホームページ」の会員数は5000社を超えんばかり、という状況です。
しかも、その9割以上がネットだけの集客によるもの。
いかにしてそのような離れ業をやってのけたのか?
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